【下剤】アミティーザ、グーフィス、スインプロイクを軽くまとめてみました

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医薬品

どうも、シンパパ薬剤師Kです。

以前こちらの記事で刺激性下剤について比較してみたので、今回は新しい下剤たちを調べてみました。

簡単なまとめ

・クロライドチャネルを活性化させて水分を増やすアミティーザ
・胆汁酸の再吸収を抑えるグーフィス
・麻薬による便秘に使えるスインプロイク

アミティーザカプセル(ルビプロストン)

小腸粘膜上皮細胞には、水の通り道であるクロライドチャネル(ClC-2)があります。
アミティーザはそのクロライドチャネルに作用して腸へ水分を運んでくれます

便の硬さを理想的な状態にするのもアミティーザの特徴のひとつです。
便の硬さを評価するブリストル便形状スケールというものがあり、1~7の7段階で評価します。
真ん中の4が理想的な硬さなのですが、アミティーザの長期投与で3.7~3.9を維持するというデータがあります。
また、薬剤耐性はありません。

用法用量

成人にルビプロストンとして1回24μgを1日2回、朝夕食後に経口投与。症状により適宜減量

副作用

下痢や悪心の副作用は少なくありません。添付文書には、下痢(30%)、悪心(23%)と記載があります。

食事の影響

アミティーザは食事によって空腹時より吸収が遅くなりますが、AUCに有意差はありません。
添付文書では食後になっているので、ゆっくりと吸収してマイルドに血中濃度が立ち上がった方が良いのかもしれません。

グーフィス(エロビキシバット)

グーフィスは胆汁酸の再吸収を阻害することで便秘に対して効果を示します。
再吸収を阻害されたことで大腸に胆汁酸が増えます。胆汁酸は水分分泌と大腸運動を促すのでグーフィスによって自然な排便を促すことが期待できます

ウルソデオキシコール酸はグーフィスによって吸収が阻害されるので、グーフィスと併用することで作用が低下します。
逆にコレスチラミンによってグーフィスは作用が低下します。

肝障害患者だと元々胆汁酸が出にくくなっている事が多い為、効果が出にくい事が考えられます。

用法用量

通常、成人には10mgを1日1回食前に経口投与。症状によって適宜増減するが、最高用量は1日15mgとする。

副作用

主な副作用は腹痛(19%)と下痢(15.7%)です。

食事の影響

食前に飲む薬ですが、薬を飲んだ後に食事をとらないとAUCとCmaxが3~4倍になる可能性があります。
添付文書によると、「食前投与のAUCとCmaxは、食事非摂取時の約20~30%」とのことです。

スインプロイク(ナルデメジントシル酸塩)

スインプロイクはオピオイド鎮痛薬による便秘に使える便秘薬です。
従来の便秘薬とは違い、末梢のオピオイド受容体に結合して拮抗することでオピオイド鎮痛薬による便秘を改善してくれます
末梢のμ受容体に選択的作用を示すので、鎮痛効果を妨げることなく便秘の改善を期待できます。

オピオイド鎮痛薬を中止する場合は、スインプロイクも一緒に中止する必要があります。
つまり、便秘の症状が残っていてもオピオイド鎮痛薬を中止した場合はスインプロイクは使えません。

用法用量

通常、成人には0.2mgを1日1回食前に経口投与。

副作用

主な副作用は他の便秘薬と変わらず下痢(21.3%)で、吐き気やら食欲減退などの消化器系SEです。

食事の影響

添付文書やインタビューフォームには記載がなかったのですが食事の影響は受けないようです。

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