【明日から薬局で使える】SU薬の比較:グリメピリド、グリクラジド、グリベンクラミド

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医薬品

どうも、シンパパ薬剤師Kです。

今回は「糖尿病治療薬の主力」みたいな感じで国家試験の参考書に載っているくせに、実際はそんな事の無いSU薬を比較していこうかと思います。
今日比較するのは、グリメピリド(アマリール)グリクラジド(グリミクロン)グリベングラミド(オイグルコン)の3種類です。

グリメピリド(アマリール)

グリメピリドの特徴は、インスリン分泌促進だけではなくインスリン抵抗性を改善する作用もあります。これは、糖輸送担体の活性化などの作用を併せ持つ事に由来しています。

インスリン抵抗性は内臓脂肪の増加と相関性があることが知られているので、グリメピリドは内臓脂肪の多い日本人に向いている薬と言えます。
しかもグリメピリドは他のSU薬で報告されている「心筋への悪影響」が無いと確認されています。

グリクラジド(グリミクロン)

グリクラジドの特徴は、抗血栓作用血小板機能抑制作用です。
これにより糖尿病性網膜症の進行を抑制させることが報告されています。

高血糖による毛細血管のつまりにより発生する網膜症は糖尿病治療において大きな問題というのはみなさんご存じかと思います。

その網膜症の進行を抑えられるのは大きな強みですね。

グリベングラミド(オイグルコン)

グリベングラミドの特徴はその効果の強さ
他の2剤のように特有の作用点はありません。シンプルに只々強い、それだけです。

故に低血糖のリスクも高まりますので注意が必要です。

K
K

低血糖の発現率は、

グリメピリドが1.44%・グリクラジドが1.9%・グリベングラミドが2.5%です。

グリベングラミドが他より高いとは言っても大きな差ではないです。

SU薬を服用している時点で種類に関係なく低血糖のリスク管理は重要ですね。

まとめ

グリメピリド:インスリン抵抗性を改善する日本人向けの薬/心筋に悪影響を与えない
グリクラジド:糖尿病性網膜症の進行を抑える
グリベンクラミド:SU薬で一番強い

ちなみに代謝は3剤とも肝代謝です。
服用によるAST・ALT・γーGTPの上昇に注意が必要です。

簡単な比較でしたが、いかがだったでしょうか?
明日からの業務やちょっとした小話のネタとして使っていただけると幸いです。

以上、「【明日から薬局で使える】SU薬の比較:グリメピリド、グリクラジド、グリベンクラミド」でした。

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