【明日から薬局で使える】ロトリガとエパデールの違い

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医薬品

どうも、シンパパ薬剤師Kです。

昨日はスタチン系の話をしたので、今日はスタチン系と同じく脂質異常症に用いられるロトリガとエパデールについて簡単に比較しようと思います。

ロトリガとエパデール

この二つの大まかな違いは、

・用法が異なる
・適応が異なる
・ロトリガにはEPAだけでなくDHAも含まれる

ですね。

用法の違い

ロトリガ1日1回で良いのに対して、エパデール1日2~3回服用です。
食直後という服用方法も相まって、ついつい飲み忘れてしまう事も少なくないと思います。
実際、「飲み忘れで余っている為、残薬調整してもらったという」事もよくあります。

K
K

出先でお食事をしたり、食事が不規則になったりすることもあると思います。

そういったイレギュラーな事は服用を忘れてしまう要因になります。

食直後でないとしっかり効果が出ないタイプの薬では、1日1回というのは大きな利点だと思います。

②適応が異なる

ロトリガは高脂血症だけですが、エパデールは高脂血症閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍・疼痛・冷感の改善にも適応があります。

③含まれる成分の違い

エパデールはEPAだけが含まれているのに対して、ロトリガはEPAとDHAが含まれています。

ロトリガは通常量2g中にEPAが930㎎、DHAが750mg含まれています。
エパデールは通常量1.8g中にEPAが1800㎎含まれています。

中性脂肪を下げる効果は、どちらも変わりないとされています。

またエパデールは通常量の1.5倍(2700mg)までの増量が可能です。
対してロトリガは通常量の2倍まで増量が可能です。しかもロトリガは2倍に増量しても副作用が増えません

エパデールの強みとは

ここまでの話だと

新人君
新人君

エパデール使う必要ありますか?ロトリガ一択で良いんじゃ、、?

って思いますよね。エパデールにも強みはあります。

①日本人のデータが豊富

まず1つめのエパデールの強みはロトリガに対して日本人のデータが豊富という事です。
エパデールは日本で開発されたので、日本人を対象とした臨床試験も行われています
脂質異常症は食事や生活の内容が大きく影響しますので、日本で開発されているのはエパデールの強みであると言えます。

②ロトリガより安い

1日当たりの薬剤料がエパデールの方が安いです。
エパデールは2021年の時点でGEが出ているのですが、先発同士で比べてもエパデールの方が安いです。

エパデール 1日2回:146.8円/日 ・ 1日3回:160.2円/日 
ロトリガ  1日1回:229.1円/日             (2021年4月現在

③ロトリガよりLDLの低下率が高い

ロトリガのインタビューフォームに、ロトリガ2g投与群とEPA1.8g投与群の各検査値の低下率比較が載っています。
TGの変化量は同等でしたが、LDLの減少率はEPA群の方が高かったです。
(ロトリガ群:-2.1 ・ EPA群:-4.25
逆にHDLの増加率はロトリガの方が高かったです。
ロトリガ群:+2.44 ・ EPA群:+1.64)

これらがエパデールの強みです。
適応もエパデールの方が多いので、敢えてエパデールを選択する場面はありますね。

K
K

服薬指導の際は、食直後であることをちゃんと指導しましょう。

他に急いで飲む必要のない食後のお薬がある場合、 食後10分以内に飲まないと効果が落ちてしまう事を伝えましょう。

以上、「【明日から薬局で使える】ロトリガとエパデールの違い」でした。
明日はフィブラート系についてお話しようかと思います。

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