睡眠薬の作用時間や半減期を比較してみた!

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医薬品

どうも、シンパパ薬剤師Kです。

数多くの睡眠薬がある中で作用時間や半減期を把握しておくことは患者への指導や、質問の返答に重要ですのでこの記事でまとめておこうと思います。

消失半減期における分類

睡眠薬は消失半減期により4つのタイプに分けられます。
不眠のタイプに応じて使い分けが出来るので良く使われる睡眠薬だけでもどのタイプなのか頭に入れておくといいでしょう。

・超短時間型 (T1/2<5hr程度)
・短時間型 (T1/2<10hr程度)
・中間型 (T1/2<20~30hr程度)
・長時間型 (T1/2>30hr)      ※半減期は目安

超短時間型

超短時間型に分類されるのは、非BZ系ゾルピデム(マイスリー)ゾピクロン(アモバン)エスゾピクロン(ルネスタ)BZ系トリアゾラム(ハルシオン)です。

効果が切れるのが速いこれらの薬は、寝付けが悪い入眠障害に用いられます
作用時間が短いので中途覚醒を起こす睡眠障害には不向きです。

~超短時間型~非BZ系 ゾルピデム(商品名:マイスリー)  T1/2:約2時間
・非BZ系 ゾピクロン(商品名:アモバン)   T1/2:約4時間
・非BZ系 エスゾピクロン(商品名:ルネスタ) T1/2:約5時間
・トリアゾラム(商品名:ハルシオン)         T1/2:約3時間

短時間型

短時間型は消失半減期自体は超短時間型より長いものの、作用時間は超短時間型とあまり変わりありません。ですのでこれらお薬も、入眠障害に対して用いられることが多いです。

一番有名な睡眠薬と言っても過言ではないエチゾラム(デパス)は短時間型に分類されます。

~短時間型~
・エチゾラム(商品名:デパス)     T1/2:約6時間
・ブロチゾラム(商品名:レンドルミン) T1/2:約7時間
・ロルメタゼパム(商品名:エバミール) T1/2:約10時間
・リルマザホン(商品名:リスミー)   T1/2:約10時間

中間型

中間型は中途覚醒がおきる睡眠障害に適しています。
作用発現自体も30分位なので入眠障害にも用いることが出来ます。
ただ半減期が20~30時間続くので日中の筋弛緩作用や眠気によるふらつきに注意が必要です。

~中間型~
・フルニトラゼパム(商品名:サイレース) T1/2:約21時間
・ニトラゼパム(商品名:ベンザリン)   T1/2:約27時間
・エスタゾラム(商品名:ユーロジン)   T1/2:約28時間

ニトラゼパムは催眠作用だけでなく、筋弛緩作用や抗痙攣作用も強いので癲癇にも適応があります。
故に眠剤として患者へ投薬する場合は日中の運転や歩行時に注意するようしっかり伝えましょう。

長時間型

長時間型の使われ方は中間型とほとんど違いは無さそうです。
ただ現場単位の感覚では長時間型の薬剤の処方は中間型や短時間型に比べて少ないように感じます。私が勤める調剤薬局には精神科の処方箋がよく来るのですが、長時間型ではドラールをたまに調剤するくらいです。

~長時間型~
・クアゼパム(商品名:ドラール)   T1/2:約37時間
・ハロキサゾラム(商品名:ソメリン) T1/2:約40~120時間
・フルラゼパム(商品名:ダルメート) T1/2:未変化体 約6時間・活性代謝物 約24時間

ドラールはω1受容体に選択性が高いので筋弛緩作用が弱めです。
日中の筋弛緩作用が気になるケースなどに使いやすい薬剤という印象です。

次回は催眠作用と筋弛緩作用の強さをまとめていこうと思います。

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