どうも、シンパパ薬剤師Kです。
昨日仕事から帰ってきてから38.8度まで熱が上がってしまいました。。
今は熱はないもののずっと頭痛と吐き気に襲われています。。。
少しばかりしんどいので短めに投稿しようと思います。
同じ作用点の吐き気止め
ナウゼリン(ドンペリドン)とプリンペラン(メトクロプラミド)は二剤ともドパミン受容体拮抗薬です。
ナウゼリンは血液脳関門を通過するので脳まで届きます。
プリンペランは使用実績が多く、適応も多いです。
中枢性の吐き気と末梢性の吐き気
吐き気には中枢性のものと末梢性のものがあります。
プリンペランは血液脳関門を通過するので、末梢にも中枢にも効果があります。
ナウゼリンは血液脳関門を通過できません。そのため、中枢作用はないと思われていますが、作用点のひとつである「化学受容器引金帯(CTZ)」には血液脳関門が存在しません。
つまり、ナウゼリンもCTZを介して中枢性の吐き気に効果を示します。
食後に投与した場合は
ナウゼリンを食後に投与した場合は、吸収の遅延が起きます。
絶食下だとTmaxは15分程ですが、食後投与の場合のTmaxは2時間程度になります。
ちなみに、AUCは食後の方が高くなります。
妊婦・授乳婦に対して
妊婦
妊娠中に使えるのは、実績十分なプリンペランです。
でも、実はナウゼリンも使えないわけではありません。
添付文書上は妊婦に禁忌ですが、「妊娠初期に投与された場合、優位に胎児に影響を与えないと判断して良い薬」として挙げられています。
投与後に妊娠が発覚しても恐らく問題ないので、妊娠が分かった段階で医師に伝えれば問題ないと思います。
授乳婦
Medications and Mother`s Milkによると、ナウゼリンは最高評価のL1、プリンペランは2番目の評価であるL2です。
どっち使ってもOKってことですが、中枢性の副作用も考えるとナウゼリンが無難かなといったところですね。
プリンペランは中枢に作用するため眠気の副作用が出ます。
その為、添付文書に「運転などに従事させないように注意する」と記載されていますので、運転不可です。
パーキンソン病の患者に対して
ナウゼリンは血液脳関門を通過しないため、パーキンソン病の症状を悪化させにくいとされています。
そのため、パーキンソン病の消化器障害やレボドパの吸収改善に使われます。
まとめ
・どちらもドパミン受容体拮抗薬で、プリンペランは血液脳関門を通過する。 ・プリンペランの方が適応が広い ・ナウゼリンは食後投与で吸収が遅くなる ・妊婦にはプリンペラン、授乳婦にはナウゼリンは無難 ・パーキンソン病にはナウゼリン
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