どうも、シンパパ薬剤師Kです。
今日は皆さんがあまり知らない調剤薬局のことをお話していこうと思います。
将来、薬剤師になりたいなと考えている方、就職先を悩んでいる方、薬剤師の仕事ってなにしてんの?って方は是非読んでいってください。
病院と薬局の関係
いきなりですが、皆さんは定期的に薬局に行きますか?
定期的にお薬をもらっている人もいれば、風邪ひいた時だけって方もいると思います。
みんな病院で診察して、お金払って、処方箋もらって、薬局来て、またお金払いますよね。
おいおい、一度にまとめてくれよ。。
こんな風に思ったことありませんか?
分かります。「病院で薬出せよ、どんだけ待たせるんだ」と思うことありますよね。
でも、今は医薬分業なので入院以外で病院でお薬出すのは小数派です。
病院と近くの薬局は別会社です。
なので当然お会計は別になってしまいます。
保険証を薬局でも見せるのはそのためですね。
実際、「バックヤードで繋がってるのかと思った」という方もいましたが、完全に別物なのです。
薬剤師は患者さんが何の病気で薬が出ているか知らない
さっき医者に言ったじゃん。
これはマジでよく言われるんですけど、
薬局の薬剤師は患者さんがなんの病気なのかすら教えてもらっていません。
確かに処方薬を見れば大体は分かります。
薬の種類、用法、用量である程度は絞れます。
でも断定は出来ません!
しかも、お医者さんがつけた診断に適応がない薬だと保険が通らず薬局にお金が入ってこないことがあります。
痛み止めを例にすると、同じ薬でも量が違うと、リウマチならOKでも関節痛だとダメだったりするんです。
その為、処方されている薬から予想して、お薬渡すときに患者さんに確認してるのです。
なので薬剤師に聞かれても冷たい態度取ないで頂けると助かります(笑)
薬剤師が患者にいろいろ聞く理由
最近気温が変わってきましたが、体調に変化は御座いませんか?
薬剤師に説明する必要ある?
たまにこんなことあります。
でも、薬剤師も患者さんの状態を確認する必要があるんです!
薬機法という法律で薬局は、『薬剤及び医薬品の適正な使用に必要な情報の提供及び薬学的知見に基づく指導の業務を行う場所』と定義されているんですね。
つまり簡単に言うと「薬局の薬剤師は薬を正しく使う為に、薬学的な知識を使って患者さんにきちんと指導しなさいよ」って事ですね。
患者さんの状態が分からないのに、正しい指導なんて出来ないですよね。
意外かもしれませんが、この会話によってお薬が変わる事って結構あるんですよ。
薬剤師の提案でお薬が変わる
会話の内容によっては普通に薬が変わります。
実際、こないだこんな事がありました。
今日は蕁麻疹ですかね?市販薬も含めて今まで薬を飲んで眠くなったことってありませんか?
特にないですけど、眠くなるのは仕事で運転もするので困ります。
(あぁ、この薬運転しちゃだめだ)
そうなんですね、実はこのお薬は眠気が出やすいので服用後に運転しちゃだめな薬なんです。眠気が出にくくて運転しても大丈夫なお薬に変更できないか先生にご連絡してみますね。
そうなんですか、お願いします。
こういった内容以外にも「お薬手帳見せ忘れたんだけど、、、」みたいな事も良くあります。
しかもそういった時に限って薬が被ってたりするんですよ。。
薬剤師にもカルテみたいなものがある
薬剤師はカルテみたいな薬歴というものを書きます。
これは会話した内容や検査値、処方薬、治療の経過から薬剤師として考えた内容、そして実際に取った行動を記録するものです。
次回以降はこの薬歴を元に患者さんに対して指導をします。
またこの薬歴は「薬学管理料」を算定する上で必須事項なので、保険薬剤師の実質的な義務と言っても過言ではありません。
処方箋の3.15%は薬局から病院へ問い合わせしている
処方箋の不備や処方薬の問い合わせを疑義照会と言います。
実はこの疑義照会、3.15%発生しています。
この3.15%という数字、多いと思いますか?少ないと思いますか?
あんまりピンと来ないですかね?(笑)
たとえば僕がいる薬局には月に4000枚程度の処方箋が来ます。
単純計算だと月に120件程度疑義照会を行っている事になります。
こう考えると割と多いですよね。
お医者さんはかなり忙しいです。コロナ禍で患者さんが減っていても多忙です。
その中でヒューマンエラーを全く起こさないなんて、いくらお医者さんでも正直無理です。
さらに言えば、患者さんが先生に伝え忘れることも良くあります。
薬剤師はそういった複合的な理由で発生するエラーをカバーする最後の砦なのです。
薬剤師は自分達が気付かないといけない事が無いか毎日必死に処方箋とお薬手帳を見ています。
薬局にお越しの際は、「きっと薬剤師がいろいろ見てくれてんだな」と思って待ってくださると助かります。
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