どうも、シンパパ薬剤師Kです。
そもそもAG(オーソライズドジェネリック)とは
AG(オーソライズドジェネリック)とは、先発品(オリジナル)の特許権の許諾を得て作られるジェネリック医薬品(後発品)のことです。
AGの利点としては先発品の特許権を得ているので、先発品と全く同じように作ることも可能という事です。
後述しますがAGの中にも種類があるので「すべてのAGが先発品と全く同じ」という訳ではありませんが他のGE(ジェネリック医薬品)より特許の分だけ信用がおける印象があります。
先発品と全く同じでも値段はGE
良く「GE(ジェネリック医薬品)は安いから先発品より質が悪い」なんて思われることもありますが、先発品と全く同じAGでもGEなので値段は安く設定されています。(GEの中でもたまに値段が違う品目もありますが。)
つまり、「先発品は良い原料を使っているから高い」という訳ではありません。
AGの種類
AGには種類があるってご存知ですか?僕は最近まで知りませんでした。
AGには3種類あり、それぞれ原薬が異なっていたり、製造ラインが異なっていたりします。
ちょっと複雑なので表を用意しました。こちらでご確認ください。
カンデサルタンはAGが複数ある
AGには複数メーカーから出ているAGもあるようです。
他にもあるのか分かりませんが、カンデサルタンは「あすか」と「武田テバ」から出ています。
このふたつのIFを抜粋して並べてみました。
これを見ると多分「武田テバ」がAG1、「あすか」がAG2だと思います。
武田テバの「錠剤の製造企業」というのが製造ラインの事だと解釈しているんですが、もしもこの解釈が間違っていたら「武田テバ」もAG2ですね。
ブロプレスは元々武田薬品の薬ですし、あとから「武田テバ」が出たことを考えるとどっちもAG2って事は無いと思うので、十中八九「製造企業=製造ライン(工場)」で武田テバのAGはAG1でしょう。
AGの見分け方は?
現状、「このAGはクラス1ですよ~」みたいな書き方はされてないですし、そもそもAGかどうかも調べないと分かりません。
非常に分かりづらいのですか、AGの種類はインタビューフォームで判断できるようです。
大体「インタビューフォームの開発の経緯」か「製品の治療学的特性」に記載があります。
見分けるポイント
AGの種類を見分ける為のポイントはズバリ2点、原薬と製造ライン(工場)です。
上の表の先発との違いを見ると分かるのですが、AG3は原薬も製造ライン(工場)も異なります。AG2は原薬は同じですが製造ライン(工場)が異なります。
簡単にまとめると下記のようになります。
~AGの見分け方~ ・原薬が異なるAGはAG3 ・製造ライン(工場)が異なるAGはAG2 ・原薬も製造ライン(工場)が同一のAGはAG1(=刻印以外は先発と同じ)
どのように記載があるのか分かりやすいようにいくつかAGのIFを抜き出してみました。
セレコキシブ「ファイザー」(AG1)
エゼチミブ「DSEP」(AG1)
レバミピド「オーツカ」(AG2)
製造方法は製造ライン(工場)の事ではなくすべてのAGが同一である「製法」の事ですので、レバミピド「オーツカ」は製造ライン(工場)の異なるAG2だと思われます。
こんな感じで記載があるので、気になるAGがあればIF(インタビューフォーム)を確認してみてください。
コメント