どうも、シンパパ薬剤師Kです。
今回も検査値について纏めていきます。
今日は健康診断などで目にする「LDH」について解説していきます
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LDHって何?
LDHは乳酸脱水素酵素といい、筋肉や肝臓、赤血球、癌細胞などに存在しています。
LDHが存在する細胞が壊れる事で血中に流れ出ていき数値が上がります。
~LDHが上がる疾患例~ ・溶血性貧血などの赤血球が壊れる疾患 ・心筋梗塞などの菌細胞が壊れる疾患 ・急性・慢性肝炎などの肝臓疾患 ・悪性リンパ腫や各種悪性腫瘍 などなど
様々な疾患で上昇しますのでLDHの高値だけでは疾患を絞るのは不可能です。
基準値
LDHは明確な基準値は無いようですが、概ね120~240くらいで表記されています。
基準値より低い事はあまり無く、疾患によって基準より高くなることが多いです。
LDHが高いと癌なの?
「癌だとLDHが高くなる」という事を聞いたことがある方もいると思いますし、実際癌だとLDHは上昇します。
ですが勿論、「LDHが高い=癌」ではありません。
前述した様々な疾患でLDHはあがりますが、「最悪のケースは癌」と言っても過言ではないので癌を頭に入れて検査を進める事が多いようです。
癌の治療に応じてLDHが変動する
癌とLDHの関係が強い理由としてLDHが腫瘍マーカーとして使われることが挙げられます。
癌細胞から血中に流れ出てくるので治療で癌が小さくなればLDHも下がってきます。
再発した場合もLDHが上昇するので再発したかの判断にも使えるので癌患者においてとても重要な検査値のひとつです。
注意したいのが「LDHが上昇しない癌もある」という点です。
他の腫瘍マーカーが高いなどの場合は、LDHが低くても精密検査をすることを推奨します。
LDHのアイソザイム
LDHはLDH1~LDH5まで5種類のアイソザイムがあります。
アイソザイムを検査することである程度どこの細胞が壊れたのか判断することが出来ますが、癌かどうかは判断が出来ません。
①,LDH1とLDH2が上昇→心筋梗塞・腎高速・悪性貧血・溶血性貧血 等の可能性 ②,LDH2とLDH3が上昇→筋ジストロフィー・白血病・消化器系の癌 等の可能性 ③,LDH3とLDH4とLDH5が上昇→癌転移の可能性 ④,LDH5が上昇→筋ジストロフィー・急性肝炎や肝がんなどの肝障害・子宮がん 等の可能性
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