【薬局薬剤師が考える】お薬手帳の必要性

スポンサーリンク

本ブログはアフィリエイト広告を利用しています

調剤薬局

皆さんはお薬手帳の必要性についてどう感じていますか?

今日は薬剤師が考えるお薬手帳の必要性についてお話ししようと思います。

ご本人、若しくはご家族が定期的に病院に受診している方は、今回の記事を見てお薬手帳の必要性について改めて考えていただけたら幸いです。

結論から申し上げますと、お薬手帳は必要だと感じています。なぜ必要なのかわからないとお薬手帳を持とうと思わないと思いますので、必要だと感じる理由をお話ししていきます

K
K

お薬手帳を薬局に持っていくと薬代が高くなると思っている方もいますが、それは昔の話です。
今は3か月以内の来局の場合、お薬手帳を持ってきたほうが少し安くなります。

まずはお薬手帳の意義を正しく理解しましょう。

よく「ここの病院しか行っていないから」とか、「自分で何飲んでいるかわかっているから」って言う方もいるんですが、この方達はお薬手帳の意義を正しく理解出来ていないでしょう。

そもそもお薬手帳って誰が見るためのものかご存知でしょうか?
もちろん手帳自体は持ってるご本人のためのものなんですが、お薬手帳を見るのはご本人だけでなく医療従事者も見ます。むしろ僕は医療従事者が見る為の物と言っても過言ではないと思っています。

お薬手帳はご自身でお薬の管理をする事だけが目的では無いんです。
お医者さんや薬剤師、その他医療従事者の方が今何を飲んでいるかを確認するためのものです。

薬局では初めて来局された患者さんにアンケートをお願いしております。
その中に今飲んでるお薬を書いてもらう欄があるのですが、名前までは書けてもmgまで書けた人はほぼいません

K
K

飲んでる量というのは結構重要な情報です。
お薬には最大用量というものが設定されているので合わせて飲んでも大丈夫な量なのかどうかが分からないと正しい判断ができないケースもあります。

では、実際に医療従事者がお薬手帳を見る場面をいくつか紹介します。

飲み合わせの確認

これは皆様大体わかっていると思います。
「そりゃそうだろ」と思うかもしれませんですが、おそらく皆さんが思っている以上に飲み合わせについて病院に問い合わせる事は良くあることです。

花粉症の薬と蕁麻疹のお薬が一緒だったり、いつも飲んでいるお薬と抗生物質の組み合わせが悪かったり飲み合わせで気をつける点はたくさんあります。
語弊のある言い方になるかもしれませんが、Drは自分の専門外のお薬に対してあまり詳しくないということもあります。そういった場合にしばしば飲み合わせが問題になることがあります。

いつも行ってる病院が閉まっている場合

定期的に薬を貰っている方のほとんどは、いつも行く病院(かかりつけ医)を決めていると思います。
そこの病院でお薬を貰うことに関しては、手帳がなくても同じ処方が出てきますよね。
ですが、急遽病院がお休みになった時、いつもの薬を名前も量も間違えずに伝えられますか?
多分無理ですよね。仮にご本人が分かったとしても、いつも見ていない先生がふらっと来た患者さんの言うことを鵜吞みにしてその通りの処方出すのかという話にもなってしまいます。

多分出さないです。Drの診断、処方は大きな責任が伴います。
「いつも飲んでいる薬」という言葉だけを鵜呑みにして処方を出すほど、無責任な事はされないと思います。
お薬手帳を見せて、「いつも飲んでいる薬がなくなったが病院がやっていないので処方をしてほしい。」と事情を説明すれば、処方してくれる可能性はあります。
もちろん緊急性や継続する必要があるか否かで処方しないケースもあると思いますが、相談する上でお薬手帳は必須だと思います。

事故などにあった場合

ここ最近、高齢ドライバーによる事故や高校生、大学生による交通事故のニュースをしばしば目にします。こないだも薬局の前で交通事故がありました。
交通事故はいつ自分が被害者になるかわかりません。どれだけ自分が気を付けていても巻き込まれてしまうこともあります。

病院に運ばれる場合、いつもの病院に運んでもらえるなら大丈夫かもしれませんが、そうでない場合は普段何を飲んでいるか全くわかりません
事故で運ばれた際は、おそらくバイタルサインは乱れている為、正しく普段の体の状態を把握するのは困難です。
ワーファリンなどの血液サラサラの薬を飲んでいる場合、何が原因で出血が止まらないのか分からないというのは治療を行う上で問題になる事が考えられます。
その他にも、脳や心臓の病気はないか腎臓や肝臓に疾患はないかお薬手帳はこれらの情報を知る重要なアイテムだと考えてます。
僕の弟は癲癇を患っています。体や精神的な疲れが溜まると症状が出てしまい気を失ってしまうこともあります。実際何度か外で倒れて病院へ運ばれたこともあります。
お薬手帳を持っていなかったため、先生は癲癇だと知らず癲癇か調べる検査をすることになり、その検査代もかかってしまいました。
手帳さえ持っていればその検査の必要もなく、もっと迅速な対応が出来たかもしれません。
結果、弟は転倒時のケガだけで済んだのですが、これが心臓や脳の血管に異常があった場合、迅速な対応が出来るか否かは命に繋がります。

災害時の緊急事態

災害時などの緊急事態が発生した場合もお薬手帳は役に立ちます。

いつも行っている病院だとしても、電気が通ってないとカルテが見れません。
多くの患者さんの薬をカルテを見ず、全く間違えずに処方するのは無理があります。
実際、東日本大震災の際もお薬手帳を持って非難した方とそうでない方では状況が異なったという話も聞きました。持っていなかった方の薬には苦労を要したそうです。
お薬手帳はお金がかかるものではありません。無料でお作りしています。無料でできる災害時の備えとして是非お作りすることをお勧めしています。

アレルギーや副作用の伝達

ほとんどのお薬手帳の初めのページには、アレルギーや副作用が出た薬を書く欄が設置されています。
お薬によってはアレルギーで使えないものがあったり、副作用の出た薬が処方されたりするのでこのページは結構役立ちます。

実際、以前副作用が出た薬が別の病院で処方されており疑義紹介をして薬が変わった事もありました。
また、出先でアレルギー反応が出る物を知らずに食べて症状が出てしまった場合、それを救急隊や搬送先のDrに知らせる役割を担ってくれます。

医療費の削減

国がお薬手帳を推奨している理由の一つとして、「増大する医療費の削減」があります。

超高齢化社会の日本は医療費が増加しています。
例えば1割負担の高齢者の場合、実際にお薬代は200円しか払わなくても、その9倍の1800円は国が負担しています。
必要なお薬を今まで通り、負担を少なく貰うためには無駄な部分を削る必要があります。

お薬手帳は、無駄にダブっている薬の削除に役立つため、医療費の削減に役立ちます。

医療費の圧迫は、看護師さんや介護士さん、我々薬剤師の賃金にも大きく影響してきます。
医療費がかかればかかるほど、病院や薬局が儲かるのではなく、病院や薬局に入ってくるお金を削るような法改正が進みます。
医療費の増大は、儲かっているのではなく医療現場のひっ迫を招いている実情を知って頂きたいと思っています。

これからの日本の医療の為に、皆さんがお薬手帳を持って医療費を少し意識してくださるとうれしいです。

僕が頭に浮かぶだけでこれだけお薬手帳が活躍する場面はあります。
これ以外にも役に立つ場面はきっとあると思います。

先ほども言った通り、お金がかかるものではありません。
ご自身の身を守るためにぜひご活用ください。

コメント