小児にトリプタン系やレイボーは使える?保険適応は?

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今回は小児の片頭痛にトリプタン系やレイボーが使えるのか解説していこうかと思います。

小児にトリプタン系やレイボーは使えるのか?

結論からお話しすると、どちらも「保険適応は出来ない」という認識でOKです。
トリプタン系とレイボーの添付文書を見ると、用法の欄には「通常、成人には~」という記載がされているので保険適応が出来るのは成人(15歳以上)です。

ただ、保険適応ではなく患者も理解した上で適応外処方(自費)で処方されることもあります。

小児にトリプタン系は効果があるのか?

日本頭痛学会誌に小児の片頭痛に対するトリプタン系薬剤について何名かの医師連名でまとめられた記載があるのでそちらを参照すると、イブプロフェンやアセトアミノフェンで改善しなかった場合に小児に対してもトリプタン系を考慮すべきとのことです。
もちろん年齢に応じた用量設計は必要で、トリプタン系各薬剤の特徴を考慮しながら薬剤選択をすることが望ましいです。

今のところエビデンスは乏しいのが現状

小児に対するトリプタン系のエビデンスははっきりしていないのが現状です。
なんせ保険適応できないケースですので症例数が少ないんでしょうね。
現状調べて出てくるデータを見る感じ、小児に対して点鼻スマトリプタン(イミグラン点鼻液)と経口リザトリプタン(マクサルトRPD)が安全性も有効性も実証されているという感じでしょうか。
少しずつデータが出てきて治療の幅は広がっているようですが、点鼻は苦みがあり約半数程度が継続希望しなかったりまだまだ使用に対して課題が残っている印象です。

トリプタン系の小児用量は?

小児に対するトリプタン系の用量は、日本頭痛学会誌に下記のように記載されていました。

6 歳〜12 歳の小児期に関しては,スマトリプタン点鼻薬もしくはリザトリプタンを40kg未満には 1/2 錠,40 kg 以上には 1 錠を使用する

◇13〜17 歳の思春期の患児に関しては,スマトリプタン,リザトリプタン,エレトリプタン,ナラトリプタン,ゾルミトリプタンのいずれも 1 錠が使用可能である
 (日本頭痛学会誌,48:101―104, 2021から引用)

レイボーの小児への有効性、安全性は?

ここまでトリプタン系について話してきましたので、レイボーについてもいくつか紹介致します。
今この記事を書いている時点ではレイボーが日本で発売して1ヶ月も経ってなく臨床におけるデータやエビデンスは殆どないです。
しかし小児開発については6~18歳未満を対象として、2019年半ばより第Ⅰ相試験が、2020年半ばより第Ⅲ相試験が行われています

第Ⅰ相試験から第Ⅲ相試験に進んでいるので小児に対しても安全性や忍容性は問題なさそうですね。
日本イーライリリーの資料によると、小児用量が出るとしたらレイボー錠 25㎎の可能性が高いようです。

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