【ノルスパンテープ】トアラセットと併用できる?店舗間移管は?貼る場所は?

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医薬品

どうも、シンパパ薬剤師Kです。

ノルスパンテープは良く調剤するのですが、先日ノルスパンテープ5mg使用中の患者さんにトアラセットが追加になっていたので「ん?一緒に使う?」と思い少し調べました。
その内容をご紹介します。

ノルスパンテープの注意事項

・薬局・医師の登録が必要
・一度に処方できるのは2枚まで
・1週間貼り続けるので皮膚炎の恐れ
・主な副作用は吐き気と眠気と便秘
・72時間かけて血中濃度が上がる
・貼付部や体を温めると体内移行が速くなる(最終的なAUCは変わりない)
・他のオピオイドと競合して作用を減弱させる恐れがある
・店舗間移管は2枚(1箱)単位で行う必要がある

簡単に列挙するとこんな感じです。
それではいくつか掘り下げていきしょう。

薬局・医師の登録が必要

ノルスパンテープの処方には処方医の登録が、薬局の納品には薬局の登録が必要です。

薬局がノルスパンテープの処方を受け付けたときにはまず処方医の登録の確認を行いましょう

処方医の確認方法は2つあります。
1つはノルスパンテープ適正使用推進WEBサイトで確認を取る方法、2つ目はノルスパンRテープ流通管理窓口(0120-086808)に電話して問い合わせる方法です。

薬局の登録ノルスパンテープ適正使用推進WEBサイト で行えます。

処方医は登録してある病院からしか処方出来ないので注意
薬局登録は流通に必要なので登録が切れてても在庫があれば調剤可能

一度に処方できるのは2枚まで

第2種向精神薬に分類され14日間の投与制限がある薬です。
ノルスパンテープの14日分は2枚ですので覚えておきましょう!

皮膚炎、眠気、吐き気、便秘が主な副作用

ノルスパンテープは1週間貼りっぱなしにするので皮膚炎が問題になる事があります。
貼れる部位は上腕、胸、脇、上背部(首の付け根あたり)で、ローテーションで毎回違う場所に貼りましょう。

眠気や吐き気は耐性があるので薬を継続することで落ち着くことが多いですが、吐き気で続けられない事も多いです。

便秘は耐性がない為、結構な確率で便秘になるので注意が必要です。

72時間かけて血中濃度が上がる

ノルスパンテープの血中濃度はゆっくり上昇し、Tmaxはおよそ72時間とかなり長いです。
その為、初回のみ十分な鎮痛効果が現れるのに時間がかかります。
それまでの間にNSAIDsなどの他の鎮痛薬を併用する事があります。

貼付部や体を温めると体内移行が速くなる

ノルスパンテープの吸収は高温になると早まります。
ただし、最終的に吸収される量は変わりなくAUCは温めても通常時でも有意な差はありません。

じゃあ温めても良いんじゃ?って話なんですが吸収量を先出ししてるだけなので後半の吸収量が少なくなってしまいますので極力温めないようにしましょう。

他のオピオイドと競合して作用を減弱させる恐れがある

今回僕が調べたのはここです。
併用しても問題ないのかという点です。

結論、併用は禁忌ではないので可能ですが推奨されるものではありません。
ノルスパンテープの有効成分であるブプレノルフィンは他のオピオイドに比べてオピオイド受容体への親和度が高いので、併用したオピオイドの結合を邪魔してしまう可能性があります。

今回僕が出会った処方は、「ノルスパンテープとトアラセットの併用」です。
この場合、トアラセットに含まれるトラマドールの効果をノルスパンテープが減弱させてしまう恐れがあり、またその減弱具合も分からない為メーカーも推奨していないという事でした。

店舗間移管は2枚(1箱)単位で行う必要がある

意外と知られていない事なんですが、ノルスパンテープの店舗間移管は2枚(1箱)単位で行う必要があるため、「1枚使ったけど1枚余っちゃった。他店舗に引き取ってもらおう」という事が出来ません。

また、店舗間移管をする場合は譲渡元の店舗だけでなく譲渡先の店舗も薬局登録している必要があります
ノルスパンRテープ流通管理窓口(0120-086808) に確認したところ、

譲渡元か譲渡先から管理窓口(0120-086808)に電話をし、両者が薬局登録をしていることを確認して貰ってから店舗間移管するように

との事でした。

注意事項が多い薬剤なので注意して管理しましょう。

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