【抗精神病薬Vol1】非定型抗精神病薬 SSRIとSNRIについて!どれが強い?併用可能?

スポンサーリンク

本ブログはアフィリエイト広告を利用しています

医薬品

どうも、シンパパ薬剤師Kです。

今回から抗精神病薬についてまとめていこうと思います。
各分類や各薬剤における特徴や違いを見ていこうと思うのですが、1つの記事にまとめようとするとまとまりが無くなりそうなのでいくつかの記事に分けてまとめていこうと思います。

今日は第一弾としてSSRIとSNRIについて調べてみました!
SSRI同士の比較はこちらの記事で紹介しています。良かったら併せて読んでください。

セロトニンとノルアドレナリンの役割とは

今回まとめていくSSRIとSNRIは、セロトニンとノルアドレナリンを効率よく働かせる事で効果を発揮します。

セロトニンは、幸せホルモンなんて呼ばれ方をする体内で重要な精神伝達物心つのひとつです。
体内に多く存在し様々な生理作用を持った物質ですが、精神的な事で言うとドパミンやノルアドレナリンの分泌を制御することで不安やパニックを抑えてくれることが期待されています。

ノルアドレナリンは交感神経に働き、脳や体の働きを活発にしてくれます。
元気が出るような働きをするのでうつ症状の改善を期待できます

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)

SSRIはその名の通り、セロトニンを再取り込み阻害することでセロトニンを増やしてセロトニンの生理作用を高めます

ジェイゾロフト(セルトラリン)、パキシル(パロキセチン)、ルボックス(フルボキサミン)、レクサプロ(エスシタロプラム)がSSRIに該当します。上記で話した通り以前の記事で紹介しています。
基本的にうつ症状対してSSRIが第一選択として考えられていることが多いです。

SSRI同士の強さの比較は、「MANGA study」を参考にするとよいです。
海外の色々な試験データを集約した新規抗うつ薬の効果と忍容性を評価したものです。
検索すると有効性と忍容性の位置関係が一覧できる図が出てくるので、気になる方は検索してみてください!

MANGA studyをみると、SSRI内ではレクサプロが一番作用も強く忍容性もあり、次点でジェイゾロフトが続いています
パキシルやルボックスは上記2つと比べると効果も忍容性も低く、優先度は低いと考えられます。

SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)

SNRIはセロトニンに加えてノルアドレナリンの再取り込みも阻害して、ノルアドレナリンの生理作用を高めます。

国内では、トレドミン(ミルナシプラン)とサインバルタ(デュロキセチン)、イフェクサー(ベンラファキシン)が発売されています。

SNRIの強さ

SNRIの強さはサインバルタとイフェクサーに比べてトレドミンが少し弱いような印象です。
実際、僕の感覚だとサインバルタとイフェクサーに比べてトレドミンは処方が少ないです。
サインバルタとイフェクサーが分1なのに対してトレドミンは分2~3なので、強さだけでなく服用回数の多さも処方量に影響しているのかも??

SNRI間の違い

SNRI間でも薬物相互作用や特徴に違いがあります。
簡単にまとめてみるとこんな感じです。

・サインバルタ:痛みに対してエビデンスが豊富で痛みが伴う場合に選ばれることが多い
・トレドミン:薬物相互作用が少ないので併用薬が多く薬物相互作用が少ない
・イフェクサー:尿閉や緑内障に対して禁忌では無い

SNRIの副作用

主な副作用はどれも吐き気や下痢などの消化器障害、眠気や倦怠感、口渇などです。
承認時の副作用発現率を見るとサインバルタ(72.53%)・イフェクサー(81.9%)・トレドミン(38.3%)トレドミンの副作用発現率はかなり低めです。
しかし、サインバルタ約2000例・イフェクサー約1200例に対してトレドミンは約400例と分母数も少ないのでどこまで正確なデータかは定かではありません。

SNRIの注意点

トレドミンは他の2剤と異なり尿閉に禁忌で、サインバルタは緑内障に禁忌です。イフェクサーはどちらにも投与可能です。元々従来の抗うつ剤に比べてSSRIとSNRIの抗コリン作用は弱いのですが、尿閉と緑内障に投与制限がないイフェクサーはSNRIの中では比較的抗コリン作用が弱いのではないかと思います。

肝障害患者に対して、サインバルタとイフェクサーは用量調節が必要など注意が必要です。
トレドミンは腎排泄なので肝障害患者に対して優先的な選択肢になりえます。

高齢者に対して、トレドミンだけ用量調節が必要です
通常25mgから開始して最大100mgまで増量可能で、高齢者に対しては開始量こそ25mgと同じですが最大60mgまでと少なめの設定になっています。

SNRI服用中の運転は?

添付文書上ではどれも「運転などに従事する場合は、十分注意させること」となっているので、一応運転可能です。
ただ、併せて「眠気やめまいなどの症状を感じたら運転などに従事しないよう指導する」と記載がありますので忘れずに患者さんに伝えましょう!

SSRI、SNRIはどれも優劣の差はない?!

ここまで「MANGA study」など強さについていくつかお話ししましたが、うつ病のガイドラインではSSRI、SNRIのどの薬も有効性と忍容性について明確な優劣な差はないとされています
十分量投与した場合は、どの薬がその患者に合っているかという違いはあれど万人に共通する強さの違いというものはないと考えて良さそうです。

SSRI⇔SNRIの切り替え・併用は?

基本的にSSRIとSNRIは併用しません
どちらか一方を服用して改善しない場合は、同じクラス同士(SSRIからSSRI or SNRIからSNRI)の切り替えや、SSRIからSNRIもしくは逆の切り替えを行います。
SSRIからSNRIに変えるのもSSRIからSSRIに変えるのも有効性に差はありませんし、先ほど記載したように薬物間の強さに殆ど差はありません。
効果発現に時間がかかることを考慮しても、数か月服用して改善が見られないのであれば処方変更して患者さんに合う薬を見つける方が良いと思います。

SSRIとSNRI同士は併用しませんが、NaSSAであるリフレックス(ミルタザピン)はSSRI、SNRIと併用できます
この併用を「カルフォルニア・ロケット」といいより強力な抗うつ作用を発揮します
カルフォルニア・ロケットに関しては、後日NaSSAであるリフレックスと一緒に記事にしようかと思います。

まとめ

・SSRIとSNRIは併用しないが、NaSSAを併用する「カルフォルニア・ロケット」という療法がある
・基本的には新規抗うつ薬はどれも抗うつ効果に大差がないと考えられている。
・トレドミンは尿閉に禁忌
・サインバルタは緑内障に禁忌
・SNRIはどれも運転可能(SEを感じたら運転禁止)
・SNRIの内、肝障害患者にはトレドミンが使いやすい

医薬品 薬の比較
スポンサーリンク
シンパパ薬剤師のメモブログ

コメント