ドキサゾシンの前立腺肥大への効果は?ユリーフやハルナールとの併用は?

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医薬品

どうも、シンパパ薬剤師Kです。今回はカルデナリン(ドキサゾシン)について気になったことを調べました。
アドレナリンα1受容体を遮断することで血圧を下げるカルデナリンですが、そのα1受容体遮断作用にはサブタイプまでの選択性が無いので「そういえば前立腺にも作用するよね?」って思ったのが今回調べた理由です。

前立腺と血管平滑筋のα1受容体

α1受容体はサブタイプがあり、前立腺と血管ではその分布が異なります
以前α1遮断薬を比較した記事でも紹介してますが、前立腺にはα1A受容体の分布が多くα1B受容体の分布は少ないことが分かっています。


前立腺肥大に使われるユリーフ(シロドシン)やハルナール(タムスロシン)は、α1A受容体への選択性を持たせる事で全身性の作用を減らして、前立腺に選択的に作用を示します。

一方の血管平滑筋にあるα受容体ですが、前立腺とは異なりα1B受容体が殆どです。

カルデナリンは前立腺に効果あり!

日本ではカルデナリンに「前立腺肥大による排尿障害」の適応はありませんが、海外では普通に前立腺肥大症に対して使われているそうです。
カルデナリン(ドキサゾシン)には前立腺肥大に使われる薬剤の様なサブタイプを選択する作用は無いので、血管だけではなく前立腺にも作用します。

カルデナリンの前立腺への効果強い?弱い?

サンプル数は少ないですが、「ドキサゾシン郡」と「アムロジピン+シロドシン郡」と「アムロジピン+タムスロシン郡」で比較した文献を見つけました。
12週間投与した際の前立腺肥大症の症状と血圧の変化が記載されていました。
各薬剤の投与量は下記の通りです。

ドキサゾシン:1mgを1日1回
アムロジピン:2.5mg or 5mgを1日1回
シロドシン:1回4mgを1日2回
タムスロシン:0.2mgを1日1回

血圧の変化量については、意外にも3郡間で優位な差はありませんでした。
流石にアムロジピンの方が降圧作用が強く出ると予想していたのですが、結果はどれも収縮期血圧-14程度、拡張期血圧-1~2程度でした。

前立腺肥大の排尿症状についても同程度の結果でしたが、アムロジピン+シロドシン郡が僅かに優位に改善していました。

蓄尿症状についても3郡全てで改善が見られましたが、蓄尿症状を優位に改善したのはドキサゾシン郡でした。

ただ、どれも大きな差は見られなかったのでサンプル数の少なさも考慮すると「3郡間の治療効果は概ね同程度」という認識で差し支えないかと思います。

ドキサゾシンは少量でも効果が期待出来る!?

ドキサゾシンは8mgまで増量出来る薬剤ですが、この試験では1mgで血圧も前立腺肥大の症状も改善出来る事が示唆されています

この結果だけを見ると、ドキサゾシンは単剤少量で血圧も前立腺肥大の症状も改善出来る優秀な薬に思えますよね。

ただ残念ながら、ドキサゾシンは高血圧の第一選択でもなければ前立腺肥大には適応がありません。前立腺肥大症に適応がない理由は分かりませんが、高血圧に対しては心不全の発症が利尿剤に比べて高いとか起立性低血圧などの問題の為、第一選択じゃなくなったとの事です。

元々は第一選択だったけど、ARBやACE阻害薬の種類が増えた事と色々とエビデンスが揃った結果、「デメリットを考えたら優先度は低い」という判断から第一選択から外されちゃった感じですかね?

ドキサゾシンが適した高血圧とは

高血圧に対して第一選択ではドキサゾシンですが、ドキサゾシンが適したケースが存在します。
それは脂質異常症糖尿病を併発している場合です。
グリコーゲンの分解を抑制する作用、インスリン分泌を高める作用、脂質代謝を改善する作用もあると言われています。

カルデナリンと他のα1受容体遮断薬の併用は?

色々とweb上で探してみたのですが、カルデナリンとユリーフなどを併用している例は見つけられませんでした。明確な記載は見つけられませんでしたが、基本的には併用しないと思います

作用点がガッツリ被りますし、カルデナリン自体優先度が高い薬じゃないので、ユリーフやハルナールを服用している患者に降圧剤としてカルデナリンをチョイスするのは微妙かと思います。
逆に、元々カルデナリンを服用していて後から前立腺肥大の薬を追加する場合は、α1受容体遮断薬では無く5α還元酵素阻害薬(デュタステリド)を選択する方がいいかもしれないですね。
ちなみに、前立腺肥大症のガイドラインで推奨度がAなのはα1阻害薬とデュタステリドのみです

α1受容体遮断薬で作用機序がシンプルで今は出番が少なくなってきているカルデナリン(ドキサゾシン)ですが、注目して見てあげると有能な薬だと感じます。
他の薬とも併用しやすいので、使う場面によってはとてもいい薬ですね。

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