【明日から薬局で使える】ランタス・レベミル・トレシーバの比較

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医薬品

どうも、シンパパ薬剤師Kです。

今回は持続型のインスリン注射薬である、ランタス・レベミル・トレシーバを比較していこうと思います。

うちの薬局は注射を調剤する機会はあまり多くないんですが、近隣の病院以外からたまたま処方が出たりするんです。
正直、いまいち違いが分からないので比較してまとめてみようと思います。

ランタス(インスリン グラルギン)

ランタスは効き目が丁度24時間程度なので使い勝手が良い薬で、尚且つ安いという強みがあります。

K
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DPP-4阻害薬やSGLT-2阻害薬などGEが発売していない高い薬を服用することになる患者さんにとって、患者負担が少ないというのは非常に大きな利点ですよね

ランタスが持続する理由は、体内とのpHの差です。
ランタスの等電点はpH7.3に設定されています。体内に入ると溶解度が下がって沈殿物が形成されます。この沈殿物が徐々に溶けて血液中に移行するので持続的な効果を発揮します。

レベミル(インスリン デテミル)

レベミルは1日2回に分けて使うことが出来ます。
1日2回に分けられるのは、現時点では持続型の中でレベミルだけです。
1日1回で安定している患者さんの場合はただ面倒になってしまいますが、1日の中で血糖値に変動がある患者さんには薬の量を調整する事が出来ます。

レベミルが持続する理由は、アルブミンとの結合が関与します。
レベミルは血液中で97%程度がアルブミンと結合します。アルブミン結合型と非結合型が平衡状態になり、薬効を示す非結合状態のアルブミンが少ない状態を長く維持する結果、薬効が持続します。

トレシーバ(インスリン デグルデク)

トレシーバは、同じ時間の1日1回であればタイミングの縛りはありません。
自分の生活の中で、使いやすい時間帯を選ぶことが出来ます。

また、作用時間が42時間と長いため注射を忘れた場合でも血中濃度へ影響しにくくリカバリーしやすいです。

K
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注射を12時間36時間12時間36時間…という間隔で使った場合でも長期的な血糖コントロールに影響が出なかったという報告があります。

毎日の事で忘れてしまうこともあると思うので、非常に大きな強みですね。

トレシーバが持続する理由は、複合体の形成にあります。

インスリンは単量体で効果を発揮するのですがトレシーバのインスリンは6量体が2個くっついています。注射して体内に入ると更にこれらが複合体を形成して、少しずつ単量体が解離していくため持続的な効果を示します。

ざっくりと比較してみましたが、それぞれ特徴はあるので覚えておくと良いかもですね!

以上、「【明日から薬局で使える】ランタス・レベミル・トレシーバの比較」でした。

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