【エンレスト】高血圧と心不全の時の違いをまとめ!食事の影響は?比較表有り

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医薬品

どうも、シンパパ薬剤師Kです。
最近クリニックから問い合わせの多い「エンレストの疾患による使い方の違い」をまとめてみようと思います。
今までもエンレストを記事にしているので良かったらそちらもご覧ください。

今回のポイント

・用量用法
・ARBからの切り替え
・ACE阻害薬からの切り替え
・禁忌&注意事項
・注意が必要な患者背景
・増量時の注意事項

用法用量

〈心不全〉
通常1回50㎎を1日2回経口投与で開始
忍容性が認められる場合は、2~4週間の間隔で段階的に1回200㎎まで増量します。

〈高血圧〉
通常1回200mgを1日1回経口投与で、最大1回400mgまで増量可能
年齢や既存治療などを考慮して1回100mgで始める事も可能

K
K

50mg錠は高血圧に適応が無いので「少なめの50mg使いたい」という場面でも高血圧に対しては50mg錠は使えないので注意です。

心不全と高血圧を併発している場合は?

このケースについては添付文書に記載があります。
「高血圧と心不全を併発している場合は原則慢性心不全の用法用量に従うこととする」となっているので注意です。

ARBからの切り替え

〈心不全〉
心不全に使う場合はARB or ACE阻害薬からの切り替えである必要があります
つまりARBかACE阻害薬を服用している必要があります

〈高血圧〉
高血圧に使う場合はARBから切り替える必要がありませんので、ARBかACE阻害薬を使っていない患者に対しても投与可能です。
併用も禁忌では無いんですがメーカーさんによると「併用している症例は稀」だそうです。
エンレストが体内でバルサルタンになる事を考えると併用の優先度は低いようです。

ACE阻害薬からの切り替え

〈心不全〉〈高血圧〉
どちらも併用禁忌です。
ACE阻害薬投与後36時間空ける必要があるので、ACE阻害薬からの切り替えには注意しましょう。

禁忌&注意事項

〈心不全〉〈高血圧〉

・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
・アンジオテンシン変換酵素阻害薬投与中の患者、あるいはアンジオテンシン変換酵素阻害薬投与中止から36時間以内の患者
・血管浮腫の既往歴のある患者
・アリスキレンフマル酸塩投与中の糖尿病患者
・重度肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者
・妊婦又は妊娠している可能性のある女性

注意が必要な患者背景

・厳密な減塩療法中の患者
・血液透析中の患者
・腎機能障害患者
・中等度以上の肝機能障害患者
・妊娠可能な女性(妊婦・授乳婦を含む)
・高齢者

増量時の注意事項

増量時の注意事項も疾患によって異なるので注意が必要です。
高血圧に使う場合より心不全に使う場合の方が厳しくなっています

〈心不全〉

・2週間以上間隔が空いているか
・収縮期血圧が95mmHg以上あるか
・血清K値 5.4以下か
・eGFR 30mL/min/1.73m2以下になっていないか
・服用後eGFRが35%以上低下していないか

〈高血圧〉
高血圧に用いる場合は増量に関して添付文書に記載がありません。(=血圧が高ければ400mgまで増量は規制なし?)
添付文書の通りですと2週間以上あける必要もなく、患者の症状や腎機能、肝機能などを考慮して用量調節を行えばOKみたいです。

違いを簡単にまとめた表

今回話したポイントを簡単にまとめた表を作ってみました。
抜けがあるかもしれませんのでご了承ください。

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