モンテルカスト(キプレス・シングレア)は寝る前じゃなくてもいいのか?薬剤師が解説

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医薬品

どうも、シンパパ薬剤師Kです。

今回はプランルカストの出荷調整に伴い処方が増えているであろうモンテルカストの用法について解説していこうと思います。

添付文書の用法は就寝前

モンテルカストの添付文書には気管支喘息、アレルギー性鼻炎どちらも1日1回就寝前と記載があります。
朝食後や夕食後だと保険適応上問題がある可能性があります。

用量は気管支喘息は10mg、アレルギー性鼻炎は5~10mgと若干異なります。

何故就寝前なのか

なぜ朝食後でも夕食後でも無く、就寝前限定なのか。
それは「喘息の症状が朝方に出やすい」という事に起因しているそうです。
就寝前に飲むことで体内の薬の量が一番高い時間と症状の出やすい早朝が被るように考えられているんですね。
「じゃあ、アレルギー性鼻炎の場合は就寝前じゃなくてもよくない?」と思うのですが、アレルギー性鼻炎も添付文書では就寝前になっています。

食後に飲んでも問題ない?

人によっては他の薬を飲むタイミングが朝食後だけとか、寝る前だと忘れてしまうとか就寝前じゃない方が都合が良い事もありますし、実際に寝る前に飲み忘れて「朝食後に飲んでも良いのかな?」と疑問に思うケースもあると思います。

結論、朝食後に飲んでも問題ない場合がほとんどです。(勿論夕食後でも)

が、忘れたり仕方の無い理由がなければちゃんと処方医の指示に従ってください。

たまに「食後に飲むとモンテルカストの吸収が下がる」とか「モンテルカストの効果が下がる」なんて書いてあったりしますが、それはちょっと違うんじゃないかと個人的には思っています。

添付文書やインタビューフォームを見ると、Tmax(最高血漿中濃度到達時間)とT1/2は差が無くAUCは食後の方が約24%高いと記載があるので、寧ろどっちかというと効果が上がる可能性の方があるんですよね。

毎日飲んでれば多少飲み方を変えても特に問題ないことが多い

お薬を日常的に飲んでいれば飲み忘れる日があるのは当然のことです。
忘れたことが1度もない人がいたら、それは自慢して良いレベルで凄い事です。

お薬はある程度継続して飲むと体の中で定常状態という状態になります。(一部ならない薬もありますが)
定常状態になると薬を飲む直前と飲んだ後の血中濃度が殆ど一定の数値を取るようになります。
簡単に言うと「体の中の薬の量が安定する」状態になります。

その状態になると、薬を飲む直前の血中濃度が一番低い状態でも効果が期待できます。(一部ならない薬もありますが)

しつこいようですが、処方医の意図を無視して勝手に用法変更をしていい訳ではありませんのでご注意を。

まとめ

保険適応を考えた場合、処方箋や調剤は就寝前にしておくことがベストですが、薬学的観点から考えると絶対に就寝前に飲まないといけないという訳ではありません。

他の薬の飲むタイミングと揃えたい」、「就寝前に薬を飲むのが苦手」などの理由で医師に相談することはアリだと思います。

朝食後や夕食後にした場合の保険適応は?

保険適応に関してはどこ問い合わせても「確かな事は言えない」と言われます。
都道府県によっても異なると思いますし、同じような状況で保険切られているケースもあれば通っているケースもありそうです。

処方上では就寝前にして「処方医より朝食後(or夕食後)でも可能」という指示を貰うのが無難なのかもしれません。

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